Note

商標登録について(追加)

拒絶査定されたハオルシア品種名の内、拒絶査定不服審判を申し立てていた下記商標の登録が決定されましたのでお知らせします。

新たに登録決定されたハオルシア品種名商標

Cameo(カメオ。H. lividaの特優品種名)

近日中に登録が公開される予定です。

これで拒絶査定不服審判を申し立てていた10件中、7件の登録が認められました。残り3件はまだ審判中です。

新規商標登録のお知らせ

2016年に商標登録を出願し、拒絶査定されたハオルシア品種名中、重要なもの10件について拒絶査定不服審判を申し立てていましたが、うち下記の6件について当方の異議が認められ、登録が決定しました。
近く登録が公開されます。残り4件はまだ審判中です。

新たに登録決定となった商標

Jupiter(ジュピター)
敦盛(あつもり)
裏般若(うらはんにゃ)
新雪絵巻(しんせつえまき)
Taj Mahal(タージマハル)
天使の涙(てんしのなみだ)

ハオルシアフェスタ 2019

ハオルシアフェスタ 2019 は10連休最初の日曜日の4月28日に開催されました。
(大田区の平和島で行われた第1回目(2013)から数えて7回目となります。)
好天にも恵まれ、北は北海道、南は九州からも参加してくださった方がいるなど、盛況の内に終了しました。

品評会は毎年素晴らしい作品が多数出展されますが、今年も優秀作品が多数集いました。

例年通り入場者の方の投票により、神奈川県I氏のピクサ‘鸞山’が金賞となりました。‘白拍子’の実生ということで、親に似て真っ白ですが、‘白拍子’より大型です。

金賞 鸞山 径11cm
 金賞 ‘鸞山’ 径11cm


銀賞は静岡県I氏の‘伊豆クリスタル’です。非常に透明な窓のコンプト交配で、窓は’水晶コンプト‘よりはるかに透明です。

銀賞 伊豆クリスタル 径12.5cm
 銀賞 ‘伊豆クリスタル’ 径12.5cm


銅賞は北海道Y氏の‘チチカカ’です。かなり大型のアトロフスカ系交配らしく、非常に透明で深い緑の窓が素晴らしくきれいです。

銅賞 _チチカカ 径14cm
 銅賞 ‘チチカカ’ 径14cm


会長賞 富士の龍華 径9cm
 会長賞 '富士の龍華' 径9cm

林賞 Taj Mahal  径7cm
 林賞 ’Taj Mahal’ 径7cm

中島賞 コレクサ 径12cm
 中島賞 コレクサ 径12cm

品評会第4位 フェイントライト 径12cm
 品評会第四位 ’フェイントライト’ 径12cm

サウロン 径10cm(特大型モルドール。培養変異個体) 
 ’サウロン’ 径10cm (特大型モルドール 培養変異個体)


その他の入賞作品は次の通りで、入賞作品他の優秀作品の写真はハオルシア研究35号に掲載されます。

 ハオルシアフェスタ2019 品評会入賞作品
prize


<お知らせ ハオルシアフェスタ2020について>

来年のハオルシアフェスタは5月3日(日)に開催されます。
(2019の会場にて4月29日と発表しましたが変更になりました。)
来年も多数のご参加をお待ちしております。

品種名統一に反対する業者らに対する裁判開始のお知らせ

西雅氏およびカクタスニシ株式会社に対し、著作権侵害による損害賠償を求める訴状を4月初めに裁判所に提出し、受理されました。初回公判期日は611日に指定され、それまでに被告から答弁書が出される見込みです。


 訴えの内容は西雅氏およびカクタスニシ株式会社が開設していた「カクタス・ニシ」名のホームページに、当会機関誌「ハオルシア研究」から勝手に写真をコピーし、被告ホームページの品種別カタログに掲載したので、その使用料を支払え、というものです。


 これら写真は「ピンキー」などの人気品種、計8点で、古いものでは2007年から長年にわたり品種別カタログに掲載されており、したがって使用料の合計も相当額になります。

 

 今回の裁判は商標権に直接関係したものではありませんが、第2弾は商標権侵害に直接関係する裁判となる予定で、6月中にも訴状を出す予定です。

 

『「さくら貝」について』の記事のコメントへの回答

「さくら貝」の記事に以下のコメントが寄せられましたので、こちらでお答えします。

『たぶんヤフオクのは偽物でしょう。
でも記載の↓
この個体は東ケープ州Grahamstown東の産地から輸入した10個体から選抜した1個体です。同じ産地の他個体はいずれも一般的なシンビ系と同じく、葉先が茶褐色がかった薄ピンクになる程度ですが、この個体だけは非常にきれいなピンク色に色づくので、新品種としました。
↑ですが10個体で1個体結構な確率ですよね。
他の方が輸入したもので同じ特徴の個体がある可能性もあるし、正確な確認もせずに決めつけは協会と言う公の立場ではおかしくないですか?
また、交配ならまだしも輸入株で色づく特徴が違うだけで新品種とする基準まずくないですか?他の植物の新品種の基準と比べて甘過ぎませんか?』

まずH. compactaはGrahamstown周辺からその東のFishriverにかけて分布する中型のシンビ類で、名前のとおり比較的短い葉が多数重なり、コンパクトな草姿になります。H. compactaの東南側には白肌のH. canaが分布し、さらに海岸近くには桃色葉のH. roseaが分布します。またGrahamtownのすぐ南のHowiesons Poortには葉先に斑紋のあるH. meari(目有り)が分布しますが、これはH. batesianaからH. lepidaを経てシンビ類に合流する系統の中間的遺存種です。この系統が内陸部のH. lepida から始まり、南下してH. compactaからH. cana, H. rosea へと進化していく、中小型シンビ系です。

 一方、大型のシンビ類はH. zantnerianaからZuurbergのH. subhamataやH. aoyagiiなどを経てH. emeraldaからPort Elizabeth周辺の超大型のH. cymbiformisとなり、さらに東進してH. ramosaやH. setuliferaになっていきます。つまり、シンビ類にはH. batesianaが祖先の中小型系統とH. zannerianaが祖先の大型系統があり、南下する中小型系と東進する大型系とがGrahamstown周辺で交わり、交雑しあって現在の姿になっていると見られます。

 さて、「さくら貝」は産地や形態から見て、明らかにH. compactaと同定されますが、「さくら貝」と同一産地(群落)の他個体も含め、私の持っているH. compactaやその近縁のH. rosea. H. canaなどのおよそ200個体(クローン)の中には「さくら貝」と同じようなきれいなピンクに染まる個体はありません。H. roseaには濃いピンクに染まる個体がたくさんありますが、いずれもくすんだ色調のピンクです。

また私がコレクションしている、他の産地のはっきりしているシンビ系約300個体の中にも「さくら貝」のようにきれいなピンク色になる個体はありません。つまり「さくら貝」はシンビ系全体の中でも特異個体と考えられるということです。
 
 10個体に1個体なら結構な確率ではないかというご指摘ですが、では3個体輸入して1個体が「さくら貝」だったら確率33%だと考えるのですか?なんとも能天気な推定です。

 3個体だけ、あるいは5個体だけ輸入したらその中に特異個体が含まれていたということは稀有な事例というわけではありません。しかしたまたま特異個体が含まれていたとしても、その後何回輸入しても同じような個体は全くなかった、という場合の方が圧倒的に多いです。

 10個体に1個体なら結構な確率だから他にも似た個体があるのでないか、というのは確かに可能性としては考えられますが、逆にもしそうならH. compactaは中小型シンビ系ではもっともありふれた種ですから、他にも「さくら貝」に似た個体がたくさんあり、市場にも出回っているはずです。シンビ系がよく出品されるヤフオクは毎日チェックしていますが、しかしそのような個体が出品されたのは見たことがありません。

 結構な確率だから他にもあるはずだと言われるなら、ぜひとも実例を示してください。
 
私のところには同一種でも非常に多くの産地の標本があり、またほとんどの場合、1か所の群落から5~10個体を標本として保存しています。さらに同じ産地でも採集者が異なると異なった小群落から採集されてくることが多いので、同じ産地でも採集者の異なるもの(または同一採集者でも採集番号が異なるもの)は可能な限りすべて原則10個体ずつ輸入しています。したがって私はH. compactaの1種でも非常に多くの産地の、非常に多くの個体を知っているわけです。ハオルシアを全種持っていると言っても、1種につき代表的な産地の1~2個体しか収集していないようなサボテン業者とは桁が違うのです。

 分類学者というのはそのように同一種、あるいは同一地域の非常に多くの個体を見ているので、1個体の標本を見ただけでそれが新種かどうか直感的に判断できます。もちろん新種であることを確定するにはさらに調査が必要ですが、おおむね最初の直感は合っています。その種の個体全部、あるいはその地域の個体全部を見なければ判断できないわけではありません。

 同じことは特異個体にも言えます。同一種のたくさんの個体を見ている人はその種の変異の幅を知っていますから、ある個体を見たときにそれが一般的な変異の幅の中にあるものか、特異個体であるかをかなりの精度で判断できます。あるいは原種の実生をたくさんしている人ならその個体が特異個体かどうかかなり正確に判断できるはずです。

 このように専門家と言われる人はその専門分野において非常に多くの事例や個体を観察しており、その経験からある事例や個体が一般的な(標準的な)ものかどうか、かなりの精度で推定できます。ここが専門家と素人との大きな違いで、売れ筋の玉扇・万象や人気レツサ系しか栽培していないようなサボテン業者やセミプロが、観念的な素人論理で見当違いの批判をしてくるのは身の程知らずとしか言いようがありません。
 
話を「さくら貝」に戻すと、ヤフオクに出された偽“さくら貝”はおそらく単なる宝草(H. cuspidate)である可能性が高いと見ています(H. cuspidateは産地不詳だったため、交配種ではないかと言われてきましたが、最近産地(Ecca Pass)が見つかり、野生種であることがほぼ確実になりました)。単なる宝草であればせいぜい数100円程度のものですから、これを高額で落札された方は大変な被害です。

ヤフオクの場合、以前は質問欄にその旨書き込めばすぐに公開されたのですが、今は出品者が返答しないと公開されないので、入札者に警告が公開されず、間に合いません。ヤフーに違反申告もしているのですが、ほとんどの場合、何の対応も取ってくれません。というより、他の場合でも何度違反申告しても1度も対応してくれません。ヤフーは商売優先、出品者優先で、消費者保護という視点が全く欠けているようです。いずれ何らかの法的対処が必要ではないかと思っています。
 
 品種にはクローン繁殖品(ラメート=個体品種)や1代雑種、キメラ、純系など様々なタイプのものがありますが、共通した基準は、「類似他品種や他個体から1つ以上の形質において識別(区別)できるもの」です。この基準は交配品種でも野生株でも同じです。識別可能な形質なら形でも色でも構いません。例えば白花しかない野生種の中からピンク花の個体を見つけて新品種とすることは全く何の問題もないですし、事実そのような花色違いの新品種は他の植物群でもたくさんあります。

 花色だけでなく、葉色の違いでも識別可能なら新品種とすることができます。要は明確に識別できるかどうかであって、形質の種類(形や色、成分、あるいは開花期等)や形質の大小は問題にはなりません。明確に識別できるかどうかの具体的基準は、ラベルなしでも識別可能ということになります。ラベルがなければベテランでも識別困難なもの(例えば阿房宮と光鳳)は別クローンでも同一品種と判定されます。

したがって葉色だけの違いであってもそれが明確に他個体と識別できるならば、それを新品種とすることには何の問題もありません。わかりやすい例で言えば、斑入り個体は斑が入っているという葉色の違いだけで別品種とされますが、これを他の植物の新品種の基準と比べて甘過ぎるという人はいません。

 「さくら貝」の場合は「H. compactaであって、くすみのない、鮮やかなピンク色になるもの」となるでしょう。この定義に合う別個体があれば、それも「さくら貝」と言えます。ただし同じ鮮やかなピンク色になるH. compactaでも葉型や株姿が「さくら貝」と異なっており、その点で識別可能ならさらに新しい品種となります。あるいは葉型や株姿は同じでもより濃色の個体が育成されれば当然新品種となり、今後の育種目標でしょう。
 
最後に、新品種であるかどうかの判定は国際園芸学会から指名された登録人が行うことになっています。ハオルシアの場合、私(林雅彦)が登録人です。
☆コメントは承認後に公開されます。
☆品種等の質問はハオルシア協会会員に限定します。

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