多肉植物愛好家の全国的組織には約50年の歴史を持つ日本多肉植物の会(NPO法人、石井会長、会員約300人)と1999年発足の国際多肉植物協会(任意団体、小林会長、会員約700人)とがあります。活動内容はよく似ていて、東京を中心とした毎月の例会と機関誌の発行です。
 また当会(日本ハオルシア協会、1998年発足。實方一雄会長。現在は一般社団法人)も多肉植物愛好家の全国的組織の一つで、ハオルシアに特化した愛好家団体です。機関紙『ハオルシア研究』の発行と毎年春に行われる品評会、即売会が主な活動ですが、最近ではこのブログでの発信も大きな仕事になっています。

【日本多肉植物の会】
 日本多肉植物の会は長い歴史を持っていますが、長年編集長をしていた小林氏の会費使い込みで同氏を追放した後には活動が低下し、最盛期に1500人いた会員は大幅に減少しています。しかし例会や例会でのセリ会は国際多肉植物協会より活発ということです。また同会が多肉植物の普及のために優良品種を適正価格(廉価)で販売することに力を入れていることは高く評価されます。イベント活動はしていませんが、当会の品評会には非公式に協力していただいています。

【国際多肉植物協会】
 国際多肉植物協会の小林氏は長い間日本多肉植物の会の編集長をしていましたが、会の資金の多額流用(業務上横領)問題になり、追放(実質除名)されて自分で新しい会(国際多肉植物協会)を興したという経緯があります。しかし長いこと編集長をしていただけあって、イベントの企画力や機関誌の編集は非常に優れており、今では本家の日本多肉植物の会をしのぐ会員数を誇っています。
小林氏は1990年に私(林雅彦)から預かっていたハオルシア玉扇の大株6400本(1280万円相当)の無断売却と代金の横領で訴えられています(東京地裁平成2年(ワ)第8774号)。6400本はすべて腐った(!)と強弁していましたが、敗訴寸前で横領を認めて謝罪し、和解しています。この時の和解契約で以後私の活動に関し、 小林氏はできる限り協力し、かつ一切の敵対的、阻害的行動を取らないことを約束しています。
また国際多肉植物協会が発行した多肉植物写真集Ⅱでは私の写真複数枚を無断で使用し、やはり和解して販売を継続しているという経緯もあります。この時の和解契約では国際多肉植物協会がハオルシア協会の活動全般に協力し、特にハオルシア品種名の整理統一に全面的に協力することを約束しています。
これら2件の和解契約にはそれぞれ違約の場合の多額の違約金規定があります。

 さらに小林氏は1996年11月にメキシコサボテン視察の団体旅行を日本多肉植物の会副会長として企画、引率したのですが、現地で不法採取したサボテンを密輸入しようとして成田空港税関で捕まり、没収されています(サボテンは原則すべてワシントン条約対象品)。当時彼はNHK趣味の園芸の多肉植物担当の講師でしたが、この事件が新聞等で 『NHK講師、サボテンを密輸入』 などと報道され、これが原因でNHK趣味の園芸講師を解任されています。(小林氏の後任が現在の長田研氏です。)

 これら過去2回の業務上横領、著作権法違反、密輸入など多くの事件を起こしていることは法令順守意識の低さを端的に表しています。また現在も新たな業務上横領疑惑があり、さらに品種名の統一に反対する業者と手を組んで水面下で品種名統一を阻害しようとしているなど、反社会的傾向がより顕著になっています。
多肉植物ブームということで取材されたり、報道されたりする機会が多くなっているようですが、これら過去の不祥事や現在の業務上横領疑惑、さらに反社会的業者と連携を強めている状態を見れば、少なくとも公共の電波に登場させるべき人物でないことは明らかです。

【ビッグバザールを巡る疑惑】
 さて国際多肉植物協会はビッグバザールを実質的に主催しています。ビッグバザールは最近では年4回開催され、毎回千人前後の入場者があるなど、非常に盛況です。会場の混雑や暑さ対策などに苦情はあるものの、多肉植物の人気を盛り上げる一大イベントになっていることは大いに歓迎すべきことです。しかしそのような会場内の問題とは別に、ビッグバザールにはより重大な問題点があります。
 ビッグバザールでは、入場料(500円)を徴収していますが、これを払う人が700人いたとすると、入場料だけで会場(TOC)の賃料が賄えます。出店者は20人以上、出店テーブル数は40卓以上あります。卓料は1人当たりの使用卓数で異なりますが、平均で1卓1万5千円とすると60万円が主催者の収入になります。これにセリ会の分金や国際多肉植物協会の売店、書籍の売り上げが加わりますから、1回で100万円近い収入があるはずです。受付他の運営は皆国際多肉植物協会会員のボランテアですから、会場費以外の経費はほとんどかかっていません。
 ところが小林氏はビッグバザールの主催者は国際多肉植物協会とは別組織(カクタスバザールシステム、CBS)だと主張し、ビッグバザールの多額の利益を国際多肉植物協会にまったく入れていません。しかしカクタスバザールシステムは代表者も事務所所在地も不明の幽霊組織です。現場では小林氏がすべて差配していることは周知の事実です。また『国際多肉植物協会』と大書した看板を出し、数年前までは『主催:国際多肉植物協会』と明記した張り紙を入り口周辺に出していましたので、ご覧になられた方も多いと思います。さらにビッグバザールの宣伝は国際多肉植物協会の機関紙とホームページでしかしておらず、多くの方がビッグバザールは国際多肉植物協会主催だと理解しています。

 このようにビッグバザールと国際多肉植物協会が実質一体であるにもかかわらず、小林氏がビッグバザールの多額の利益を国際多肉植物協会に入れずに流用しているならば業務上横領(3回目!)の疑いが濃厚です。これを容認、放置している国際多肉植物協会監査の男庭氏や副会長格の春日氏、会計、広報(Web)担当など会の運営に携わる者全員に、分け前を受け取っていたかどうかにかかわらず、業務上横領の共犯、少なくとも背任の疑いがあります。会の運営に携わる者にはそのような不正行為を是正すべき責任があるからです。任意団体ならこれらの罪に問われないということはありません。
 そもそも誰が見ても実質国際多肉植物協会のイベントなのに、なぜわざわざ主催者を幽霊組織の別組織とするのか、その最大の理由は利益を国際多肉植物協会に入れずに流用するためと考えられます。もちろんこんなことが許されるはずはありません。
 町内会に例えると、町内会会長がバザールを計画し、町民がボランテアで受付や運営を手伝って利益が出ているのに、町内会会長が 「いや、バザールは別組織だから」 と言って利益を町内会に入れずに自分の懐に入れてしまったら誰もがおかしいと思うでしょう。それと同じです。

【ビッグバザール出店業者に対する指導】
 小林氏と国際多肉植物協会は当会が進める品種名の整理統一に全面的に協力することを前記和解契約で約束していますので、当会は小林氏と国際多肉植物協会に対しビッグバザールの出店者にハオルシアの品種名は国際栽培植物命名規約に従うよう要請し、これを拒否する者は出店させないよう申し入れています。
しかし愛好家団体が品種名の整理統一に協力するというのは、当会からの申し入れがなくても全く当然のことで、むしろ自主的に、かつ積極的に推進すべき事柄です。品種名の整理統一は消費者にとって大きな利益ですから、おそらく国際多肉植物協会の会員もほぼ全員が賛成することでしょう。しかし小林氏は品種名の整理統一には全く消極的で、これを推進するための活動や広報はほとんど行っておらず、ビッグバザール出店者への指導や警告も全く行っていません。

 なぜならビッグバザールにはカクタスニシやグランカクタスの他、鶴仙園、金子カクタスなど、西氏と親しい業者が多数出店しているからです。したがって小林氏としてはこれら業者の協力を得るために品種名の整理統一を彼らに強く要請できない状況だと見られます。しかしこのように西、佐藤両氏やそのグループ業者の協力を得ることを優先している状況は、消費者の利益より業者の利益を優先していると批判されても仕方ない状態です。
 さらに品種名の整理統一に消極的なのは、ビッグバザールの出店業者の協力を得るためというより、ハオルシアが多肉植物園芸全体の中心的存在となり、さらに現在も世界的に人気が拡大していることから、何とかしてその主導権を握りたいという思惑が、品種名の整理統一に反対する業者グループと一致し、彼らと連携して当会に対抗しようとしているためと思われます。そのためには和解契約で約束したにもかかわらず、品種名の整理統一を積極的に推進せず、むしろこれら業者グループと手を組んで水面下で妨害しようとしているのでしょう。もちろんこのような行動は和解契約違反であり、違約である旨の警告をすでに何回か出しています。

【日本ハオルシア協会】
 日本ハオルシア協会は1998年発足で、小林氏は発足当初の編集長です。しかし同氏は当会編集長の仕事にはあまり乗り気ではなく、自分の新しい会(国際多肉植物協会)の発足に奔走していたので、金子氏や西氏など、当時の当会幹部が私に編集長就任を依頼し、再三固辞して渋る私を説得したという経緯があります。私としては学術研究に専念したかったのですが、他に適任者がいないということでやむを得ず引き受けました。
 しかし当初の事務局長で発起人代表でもあったS氏の解散騒動などで会員は一時30人くらいにまで減少しており、その状態で編集長を引き受けるのは全く火中の栗を拾う様なものでした。取材費もほとんど出ない中、経費を節約し、誌面も一新し、新品種の発掘に力を入れてハオルシア人気の拡大を図り、そのかいあって今日のハオルシアブームが到来した次第です。もちろん万象の山本氏など、新品種の育成に尽力された方の協力もあってのことですが、今日のハオルシア人気の拡大に当会やその機関誌が中心的な役割を果たしてきたことは誰もが認めるところです。

【業者との対立】
 カクタスニシの西氏と金子カクタスの金子氏は当会発足当時の幹部で、鶴仙園の鶴岡貞男氏も発足当社からの会員でした。当初はこれら業者と趣味家がハオルシアの普及に力を合わせていたのですが、ハオルシアが人気になるにつれ、会を業者の意向に従わせようとする業者グループと趣味家(消費者)の利益を優先する現幹部との意見が対立するようになりました。対立の直接的原因は品種名の整理統一で、国際標準(国際栽培植物命名規約)に合わせて統一すべきだという趣味家の立場優先の現幹部と、業者に任せて自然に収束するのを待てばよい(たくさん売ったもの勝ち)という業者側との意見が大きく対立しました。
趣味家の利益優先の旗振り役は私で、そのために業者らは協力者のF氏などを使って、会計に疑問があるなどとして編集長(私)の交代を求めて来ました。しかし当時会員数わずか100人程度の貧乏世帯で編集経費もろくに出ない状態ですから会計などごまかしようがありません。結局発足当初からの経理を総点検し、領収書などもすべて確認したうえで問題がないことが明らかになりました。点検結果は明細表を付けて全会員に送付してあります。
 趣味家の利益を優先する私に変えて、F氏を編集長に据え、会の主導権を握ろうという業者側の計画が不成功に終わると、これら業者グループは当会の主導権を握ることをあきらめ、全員が脱会して当会と対立するようになったというのがこれまでの経緯です。業者グループはその後活動の場を日本カクタス専門家連盟に移し、またハオルシア園芸全体の主導権を握りたいという小林氏の思惑に呼応して国際多肉植物協会との連携も強めています。

【ハオルシア園芸の主導権】
 当会は品種名の混乱を防ぐために早くからその整理統一に取り組み、2014年に国際園芸学界からハオルシアの国際栽培品種登録機関 (International Cultivar Registration Authority, ICRA)
に指定されています。国際栽培品種登録機関はその園芸植物のグループで世界でただ一機関だけが指定され、そこが全世界のその植物群の品種名を整理統括する権限を与えられる制度です。有名なものではイギリスの王立園芸協会があり、ここがランやユリ、シャクナゲ、ダリアなど9つの園芸植物群の品種名を統括しています。
 現在世界で約80の園芸植物群について国際栽培品種登録機関が指定されていますが、日本で指定されているのは当会だけです。これに指定されるとその分野の植物群について正名、異名の認定や重複名の整理、あるいは新品種名の認定などの権限が与えられます。したがってこれまでの機関紙などの実績に加え、国際栽培品種登録機関に指定されたことから、世界のハオルシア園芸全体の主導権が当会にあることはまったく揺るぎないところです。
 また国際栽培品種登録機関は一度指定されるとその機関が活動を停止したり、解散しない限り変更されることは原則ありません。登録された品種名データの継続的管理のためには当然の慣行ですが、このことは当会が今後半永久的に世界のハオルシア園芸全体の主導権を握ることを意味します。他の植物群でも同様で、国際栽培品種登録機関に指定された組織がその園芸植物群の世界的中心となり、主導権を握っています。

 西、佐藤氏などの業者グループや小林氏はハオルシア園芸の主導権を握りたいと考えているようですが、毎年非常に多くの新品種が発表されるハオルシアで主導権を握るには、それらの名前が国際栽培植物命名規約に合致しているかを的確に判断し、認定できる体制と能力が必要です。そのような体制と能力、さらには世界中の品種名を管理する権限が与えられるにふさわしい公平さや順法精神が必要ですが、彼らにそのような能力と公平さ、順法精神があるかはまったく疑問です。

 なお、ハオルシア人気の拡大にカクタスニシなど業者の貢献を指摘する意見もあるようですが、業者が商売のために努力するのは当たり前です。彼らは努力の対価を利益として受け取っています。一方当会はすべてボランティアで運営されており、『ハオルシア品種名総覧』の印刷費などは幹部が自腹を切って負担しています。
ある活動が社会的に評価されるのは金銭的対価を超えて努力した部分であって、医師や教師が聖職とされるのもそのような部分が多いからです。営利業者が自分の商売のために私利私欲で行う努力と、非営利団体が会員や社会のためにボランティアで行う努力とを混同すべきではありません。

アニーローリー
 金斗雲交配 ’Annie Laurie’ (アニーローリー)