品評会出展作品のご紹介の途中ですが、今回は大変素晴らしいオブツーサ錦を1品種ご紹介します。

先のブログ記事(削除済)が若干辛口過ぎた感がありますので、お口直しにどうぞ。


紫オブト錦 品種名「花紫」

緑肌のAクローン、赤味掛かった肌色のBクローンの2クローンがあります。
Aクローンは将来別名(別品種)になる可能性があります。

ハオルシア研究30号に掲載されたものですが、両クローンとも大粒の葉に大窓、窓の透明度も非常に高い美しい品種です。

通常、斑の部分の窓は斑のない部分の窓より透明度が高いですが、一般的なオブト錦(花水晶、黒肌オブト錦、残雪オブト錦など)はそれでも斑の部分の窓でさえ半透明ないし濁った窓です。
しかし花紫は向こうが完全に透けて見えます。葉先が丸いためまるで水晶玉のような様相です。

この透明感と比較できるのはおそらく’えびす錦’のみだと思われますが、残念ながら現在’えびす錦’として流通している物は窓の透明感がずっと低い、おそらく別クローンのものしかないようです。もちろん、えびす錦は葉先が尖っているため、オブト錦としての美しさの評価は花紫のほうがずっと高いでしょう。


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画像1 紫オブト錦 ’花紫’ Aクローン D=6cm

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画像2 紫オブト錦 ’花紫’ Aクローン D=6cm 横から

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画像3 紫オブト錦 ’花紫’ クローンB D=5cm

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画像4 紫オブト錦 ’花紫’ クローンB D=5cm 横から

いずれもまだまだ大きくなる性質のようですし、繁殖過程で芽替わりの斑も出る可能性があり、今後が楽しみな品種でもあります。