ヤフオクで玉扇錦等の種子を落札した人からニセ物ではないかという相談が複数寄せられています。掲示板にも投稿されています。

掲示板への投稿後、更に他の方からも同じく玉扇錦の種子を買ったのだが、偽物ではないかという相談があり、落札した現物の種子を未開封のまま、封筒ごと送ってもらいました。

簡易顕微鏡で調べたところ、これは明らかにハオルシアの種子ではありません。この方が落札した時の親苗の写真はおそらく掲示板投稿者が落札した時の親苗の写真と同じで、出品者も同じでしょう。この方が落札する前のヤフオクの画面を添付します。

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(ヤフオクよりキャプチャして引用)

当会に落札種子を送っていただいた方は、この画面の出品物を落札して種子を入手したわけですが、まったくハオルシアの種子ではありませんでした。参考までに本物の玉扇の種子とこの方が落札した玉扇錦の種子の画像も添付します。落札種子のほうは未開封で撮影していますので、やや不鮮明ですが、ハオルシアの種子でないことはすぐわかります。

ニセ玉扇錦種子
 画像1:ニセ玉扇錦種子の画像(ヤフオクにて落札品)

本物玉扇種子
 画像2:本物の玉扇種子画像

現物を見ないと断定はできませんが、投稿写真からはおそらく掲示板投稿者が落札した種子も同じものと思われます。

この出品者はその後も同じ親株の写真を使って繰り返しニセ種子を売っているようです。詐欺事件の可能性がかなり高いので、さらなる被害者を出さないためにもこの出品者からヤフオクでハオルシア種子を買われた方は警察に被害届を出す、少なくとも相談に行かれることをお勧めします。当会に落札種子を送っていただいた方も被害届を出すそうです。

警察に被害届を出す(または相談に行く)際には、送られてきた種子をできるだけ未開封のまま警察に持って行ってください。開封すると、それが本当にその出品者から送られてきたものかどうか、という点で疑問が生じることになります。

いずれにしても、ハオルシアの種子は小さいので、相当慣れた人でないと本物とニセ物の区別をつけるのはむつかしく、さらにもし本物のハオルシアの種子だとしても、斑入りでない駄物の玉扇の種子と、玉扇錦の種子を区別することは不可能です。マキシマ類を除き、ハオルシアの種子はどれもほとんど同じなので、例えば種子ができやすいレツサなどの種子を万象錦の種子と称して売られても区別できません。
蒔いた種子が大きくなって万象ではないとわかっても、それが落札した種子から育ったものだという証明をすることも不可能です。

今回はハオルシア以外の種子だったので、偽物と分かりましたが、同じハオルシアの種子だったら、有名品や斑入りの種子と駄物の種子とを区別することはできません。
すでに何度も指摘していますが、種子は信用ある相手から購入しないと、だまされても泣き寝入りするしかありませんので、くれぐれも注意してください。出品時の品種名や親株の写真も全くあてにならないということにも留意してください。